11月も後半に入り、めっきり冷え込んできましたね。
皆様、体調を崩されないようご自愛くださいませ。
さて、本日のブログは「価値を伝える」という事について書きたいと思います。
最近はあまり店舗に関わっていなかったのですが、ちょっとしたキッカケで弊社スタッフの施術を受ける機会がありました。
その際、施術そのものはしっかりと出来ていたのですが、
その施術の意味、
なぜその施術をするのか?
なぜその場所を触るのか?
全く説明できていませんでした。
ただただ、施術をするのみ・・・。
こりゃマズいぞ!
先に言っておきますが、スタッフを批判しているわけではありません。
自分の指導が足りていなかったという話です。
実は、クライアントの先生からも、
「売り方のシステムや仕組みがしっかりしてきたので、スタッフの能力が低くても売上が作れるようになった。」
「その反面でスタッフ個々の能力が低下してきている気がする。」
という相談を受けていました。
確かに、ここ数年システムや仕組みの構築に意識が行き過ぎて、こういった基礎的な能力のチェックを怠っていたかもしれません。
私が危機感を感じたのは、スタッフの意識の問題
施術をすることが仕事となってしまっていました。
施術はあくまで商品、商品の価値を伝えることも大事な仕事です。
商品の価値を説明できないという事は、自分自身がその商品の価値を理解していない事と同じなのです。
人間国宝が作った立派な陶器の器もその価値を伝えなければ解らない人が殆ど
器そのものにもちろん価値はあり、なんとなく良さそうなものだな、高そうなものだなという事は伝わります。
しかしながら、その器が持つ正確な価値というものは伝わり切りません。
逆説的な話にはなりますが、昨今世間をにぎわしている食品偽装問題を見ても、産地やブランドに価値を感じていた人が多く、その商品そのものの質に気が付いた人は居なかったわけです。
施術者としては説明が無くても商品の良さを解ってほしいという気持ちはあるでしょう。
逆に商品の説明をするなんて恥ずかしいことだと感じている人もいらっしゃるでしょう。
でも、説明が無ければ患者さんからすれば
「今何をしているのだろう?」
「なんでそんなところを触るの?」
「痛いところはそこじゃないよ?」
と施術を受けながら?マークがいっぱい飛ぶことになります。
殆どの患者さんにとって、骨盤矯正と肩こりの関係性なんて理解できない事です。
それを施術だけ受けて理解しろというのはいささか乱暴な話です。
解らないならば、聞けばいいじゃないか。という意見もあるでしょう。
でも、それは飲食店へ行って
「この料理にはどんな材料が入っていて、どんな調理をしているんですか?」
と聞くようなものです。
なかなか患者さんか聞けるものではありませんね。
この料理にしたって、「どこそこ産の○○を使って、●時間かけて煮込みました。」と説明をしてもらうだけで価値が上がりますよね?
価値の高い施術を受けられる。
これは患者さんにとって嬉しい事です。
プラシーボ効果というものもありますから、価値の高い施術だと思って受けていただいた方が効果も高まる事でしょう。
説明をしないで施術することで得をする人なんて誰も居ないのです。
施術家のプライドが満たされることはあるかもしれませんが、それは患者さんにとってなんのメリットもない事です。
誰のために施術をするのか?
何のために施術をするのか?
痛みを取ること、症状を取るのはもちろんです。
でも、痛みを取るのも症状を取るのも患者さんに喜んでもらうためですよね?
施術の価値を説明するのは恥ずかしいことかもしれません。
勇気のいることかもしれません。
でも、それを伝えてあげることで患者さんが喜んでくれるならば、やるべきことではないかと私は考えています。
本日も最後までご覧いただきありがとうございます。
田村剛志 FACEBOOK
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