この処、最近お付き合いのなかった方々とお会いすることが多く
新たな気づきを与えていただいています。
その中で、よく話題に上がるのが、
『我々の業界に本当は競合(敵)なんていない』
という事
私自身、セミナーでは
『治療院業界はオーバーストア化が進み、患者さんの獲得が難しくなってきている。』
とお話させていただくことがあります。
しかし、本当は患者さんが獲得できなくなる。
既存患者さんが減ってくるというのは自分たちが原因なのです。
どういうことかと言えば、もともと治療院を利用する方というのは全国民の10~15%程度しかおらず85~90%の国民は治療院に行ったことが無い人々
地域に新しい治療院が出来たとしても、その治療院にやってくる方がは治療院に行ったことのない85~90%方々が大半なのです。
自院がしっかりと患者さんとの信頼関係を結べていれば、そもそもその患者さんは新しくできた治療院に行くことは無いのです。
新しく出来た治療院に患者さんを取られたとしたら、それは自院が競合が無いことを良いことに患者さんとの関係づくりを怠ってきた証拠と言えます。
反対に既存の患者さんとしっかりと信頼関係が結べている治療院では、地域に新しい治療院が出来ると患者さんが増えるという現象が起きてきます。
弊社で運営している治療院でも、地域に次々と新しい治療院が出現しています。
しかし、患者さんが減ることはありませんし、反対に患者さんは増えているのが現状です。
私のクライアント様でも同様の現象が多々あります。
前述したとおり、新しい治療院が出来ると、そこには治療院に行ったことのなかった方々が患者さんとして訪れます。
地域に新しい治療院が出来ると宣伝活動を行う事が多いですから、地域には治療院へ関心を持つ方々が増えます。
結果、その地域の治療院を必要する人の方々の母数が増えることになります。
そして、治療院の多くでは新規患者さんが2回目に来院される確率は70~80%程度です。
つまり⒛~30%の患者さんは違う治療院へ流れる、もしくは治療を中止してしまうことが解っています。
この流出した患者さんたちが地域に元からある治療院へと流れてくるため、患者さんが増えるのです。
また、新しい治療院が出来たことで、治療院に興味を持った方の全てがその新しい治療院を訪れるとは限りません。
一口に患者さんと言っても年齢・性別・職業が違い、様々な需要があるわけで、全ての人がひとつの治療院でマッチングするという事はありません。
ですから、これからの治療院はその地域のどの人、どの属性の方と信頼関係を築いていくかが重要です。
どの患者さんを自院の患者さんとしてターゲットするかと立ち位置を決めることをポジショニングと言います。
実際に私のクライアント様同士が地域的には競合するエリアにいらっしゃることはあります。
しかし、お互いに全く違うポジションを取っているため、患者さんを奪い合う事はなく、関係も良好です。
それどころか、相手が得意とする患者さんが自院においでになった場合は、相手の院を紹介しあっているような状況です。
全てな患者さんの要望に応えるという事は容易な事ではないです。
施術、接客・接遇、院内環境など、得意とする患者さんを対象とすることでより高いレベルでの対応が出来るようになります。
その結果、対象は限られますが、適応する患者さんにとってはより良い施術、サービスが受けられることになります。
飲食店でもそうですね。
子供連れに喜ばれる店と若いカップルに喜ばれる店は全く違います。
最近、業績が不振で悩んでいらっしゃる先生方、特に実費移行に苦しんでいらっしゃる治療院さんはこのポジショニングを意識されてみてください。
保険診療のメリットは安さであることは明白です。
安さで勝負するなら、ターゲットの価値観が安さに向かっているでそれほどポジションを意識する必要はありません。
しかし、価格の上がる自費治療では価格以外の価値を提供できねばリピートしてもらえません。
自費移行に苦しんでいる先生方、患者さんが定着しなくて悩んでいる先生方は、一度、自分が地域のどの患者さんに対して院を営んでいるのかを見つめなおされてみてはいかがでしょうか?
きっと新しい発見があるはずです。
本日も最後までご覧いただきありがとうございました。
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